南薩線廃線跡サイクリング記(その6)
今朝、夕べの飲み会で置いてきた車を取りに自転車を走らせました。途中で、横から「おはようございます」という声。子どもの大きな声に驚いて振り向くと、そこには小学校3年生くらいの男の子が家族と一緒に何か作業をしているところでした。
私は別の方を見ながら走っていたので、そこに人がいたことにも気づきませんでした。もちろん面識のない子どもです。見知らない人にあいさつがしっかりできるなんてと、感心することでした。はやり人間の住む世界はこうでなきゃ。さらに良い気分になって自転車を走らせたのでした。
さて、南薩線廃線跡サイクリング記の6回目です。
向こう側からこちら側へ自転車を転がしてきました。線路跡は台地から高度を下げながら林を抜けてここへ出てきます。ちょっとした緩やかな滑り台のようでもあります。
橋の欄干が見えていますが、ここで小さな川を渡ります。小野川では橋台を残し、迂回して自転車道が設置されましたが、こちらはもとあった鉄橋の場所に新しいコンクリート橋を作っています。
進行方向へ向きを変えるとこんな感じ。
線路跡はほとんど海抜と等しい高さまで下りてきました。相変わらずのどかな風景が広がります。左手に見えている作物は、たばこです。昔はあちこちでたばこの栽培を見かけるものでしたが、喫煙人口の減少であまり見かけなくなってきました。たばこ農家にとっては、昨今の健康ブームや嫌煙ブームは痛手に違いありません。鹿児島市にあった大きなたばこ工場もずいぶん前に撤退しました。広大な跡地には、鹿児島市交通局の電車車庫と市立病院が入るそうです。また、市電の博物館のようなものもできると聞いています。
たばこ畑が青空に映えます。
立夏を過ぎ、季節上は夏ですが、あたりはまだ春の風情を残しています。廃線跡から見える集落では何とものどかでいい風景を見ることができました。こんな様子を見ていると、田舎っていいなあと思います。
集落はやわらかな色の草花に彩られ、また南薩線の廃線跡も下の写真のようにのどかな晩春を謳歌しているように見えました。
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