南薩線動輪発見
動輪が目につき、ひょっとして南薩線のもの?と思い、確認してみると果たして南薩線のものでありました。雨の降る中、ちょっと寂しい場所にたたずんでいました。場所は、南薩鉄道の支線、万世線の終着駅薩摩万世からしばらくいった小高い丘の上にある万世小学校。万世小学校は10年ほど前、道路をはさんだかつて運動場だったところに校舎を新築し、旧校舎があったところが運動場となっています。
南薩線ゆかりの動輪は、かつて校舎のあった運動場の隅っこに取り残されるようにして雨に打たれていました。
コンクリートの台座の上に設置されており、前後をレールで転がらないように固定してあります。どうもレールの位置が不自然に思えます。ひょっとしたら設置当時はレールの上に動輪は乗っていたのかもしれません。校舎移転等の関係で設置場所が変更になり、その際にこのような形になったのかもしれません。あくまでも想像ですが…。
碑にはこのように刻まれています。
第40回の卒業記念品。昭和62年とありますから、平成になる1年前、南薩線が廃止になって3年後です。碑にあるように最後に増備された国鉄C12と同じタイプの蒸気機関車の動輪です。角形ドームの12号機は運動公園に保存されていますので、13号機か14号機のもののようです。これまでに加世田の市民会館前に1対、加世田小学校に1対あることを確認していますから、これが3例目となります。
動輪にはこのような刻印があります。それぞれの意味がよく分からないのですが、ルーツを探る資料になるのかもしれません。動輪は、なぜかタイヤ部分が白、スポークの接する部分が赤色に塗られています。また、動輪の転動防止の役割を果たしているレールにも興味をそそられました。奥の線路にはアルファベットの文字が残されているのですが、腐食が進んで容易に読み取ることができません。
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