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2010年12月 7日 (火)

1000円高速に思う

民主党では自民党が始めた高速利用料金土・日普通車上限1000円を来年度以降も継続するという案が浮上という報道がありました。曜日を特定しない上限2000円案を実施ということでしたが、土・日に限っては事実上の値上げになるので利用者の理解が得られないのではというのが理由のようです。

どうも日本をどうしようということより党の人気取りのために国民のご機嫌取りに終始しているように思えます。事実、外交や経済政策など確たる軸がなく右往左往しているように思えてなりません。

高速道路会社の努力により上限1000円を実施するのならばまだしも、私たちの税金補填により実施しているのですから、他の交通機関との兼ね合いから考えても著しく公平を欠く稚拙な政策と言わざるを得ません。実際、ぎりぎりの収支で運行してきていたフェリーや高速バスなどが撤退に追い込まれたり、渋滞の多発による遅延が起こったりしています。

高速道路利用に関しては受益者負担が原則だと思います。もちろん今までの高速道利用料金が適正なものだとは思えません。もう少しコストを抑え、利用しやすい料金体系にすべきだとは思っていました。しかし、税金を投入しての無料とか上限1000円というのは行き過ぎです。もしこれが高速道路会社の経営戦略として出され、高速道路会社の収支の中で行われる案ならば何の文句もありません。むしろ歓迎すべきことだと思います。

しかし、政府主導で行われる今回の政策は、公共交通機関への影響など総合的に判断して、どれだけの費用対効果が期待できるというのでしょう。今回の土・日の上限1000円案が浮上した理由の、実質上の値上げで国民の理解を…云々にはこれが国の舵取りをするエリートの考えることかと驚くとともに、党の本音が見え隠れしているようで情けなく思えました。

飛行機や鉄道を使って家族で旅行するとなると大きな出費を伴います。よほどお金に余裕がなければ距離が遠くても車での移動を選択せざるを得ません。正規の高速道路料金を支払ってもこちらの方が安上がりです。

急速に少子高齢化が進む中、国として子どもを育てやすい環境を整えていくことが急務です。子ども手当など取り組んではいますが、環境問題と合わせて考えると家族での移動手段として公共の交通機関の利用を促進することも国として正しい方向性だと思います。高速道路に大量の税金を注ぎ込む前に鉄道や航空機・バスを家族でする場合の家族割引切符などの財源として使った方がよほどましです。

次世代の国民を育てているのは各家庭です。価値観の多様化や不況により家族を持たない、または子供をもうけない夫婦も増えてきています。子どもを育てるのは喜びも大きいのですが、その一方で経済的な負担は家計を圧迫します。子どもを育てるのが当たり前の時代から個人の自由意思による選択の時代に入っています。独身貴族で海外旅行をするなど悠々自適な生活を謳歌している人たちもいます。それはそれでよいのです。しかし、社会の構成員である者の責任として持続可能な社会を構築するためには命をつないでいくことは大前提です。私たち一人一人もそうやって営々と続いてきた命のバトンタッチの一番先の位置にいるわけです。

命をつなぎ、命を育て、次の社会の構成員として送り出す家庭は国としてもっと大切にする必要があります。

環境に優しい社会のインフラとしての公共交通機関を育て、次代を担う構成員を育てる家庭を支援するためにも、今のような税金の使い方はしてほしくありません。

JR九州では、土・日上限1000円高速への対策として「ゲキ☆ヤス土日乗り放題切符」を発売しています。連続する土・日の2日間有効で大人10000円。そしてこの切符のポイントは大人とのセット販売で子どもが1000円ということ。大人一人で子ども3人まで購入可能です。これで九州内のJR線は特急はもとより新幹線の自由席など全列車乗り降り自由です。これならば家族での思い出づくりに、また里帰りなどに列車を気軽に利用できます。レンタカーや宿泊施設とのタイアップも行っており、たいへん魅力的です。

このような切符は新たな需要を開拓し、利用者増につながることと思います。フェリーや航空機でも同様な家族割引切符が出されるようになれば観光業界の活性化等、日本経済にとってもプラスになると思えます。

しかし、残念なことですがこの切符は12月19日をもっ終了。

土・日上限千円を継続したり平日上限2千円を行う財源があるのであれば、日本の将来を考えた公共交通機関の家族割引等に回してもらった方が費用対効果は大きいと思います。

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