12号機
午後、研究会があり帰りに加世田運動公園に寄ってみました。ここには南薩鉄道12号機が静態保存されています。国鉄のC12と同型の私鉄版。国鉄では小型機関車でも南薩鉄道では大型機関車。3両いたうちの1両で残りの同型は解体された後、分骨よろしくあちらこちらで動輪のみが小分けされて保存されています。この12号機はドームが角形の所謂戦時型。他の2両は普通の形をしていました。
運動公園内の児童公園に鎮座していますが、寒風吹く夕暮れ時とあって訪れたとき人気は全くありません。保存車両には現役機とはまた違った魅力があるような気がします。役割を終え、静かに余生を送る車両との誰にもじゃまされない一対一の対話ができるような…。角度を変えながら眺め、黒煙を上げ活躍していた頃を思い浮かべると急に生き生きとした姿に見えてくるのでした。
しかし、近くに寄ると風化がさらに進んでいることに胸が痛みます。長い目で見ると最初に上屋を設けることは末永い保存と後の管理費のことを考えると反って安上がりなのかもしれません。
噴煙を勢いよく噴き上げる新燃岳。今日も収まる気配がないどころか、その勢いがますます増しています。桜島でもこんなに連続して爆煙を上げ続けることはありません。12号機との対面を終えた後、帰路につきましたが、途中新燃岳の噴煙が見えていることに気づきました。東シナ海側の南部からもこのように爆煙が見えています。
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コメント
鳥インフルエンザに続いて噴火騒動と、鹿児島も大変みたいですね。
大事に至らないことを祈念しています。
12号機、年明け訪問時に対面してきましたが、下廻りの腐食が著しく、私も屋根は必須だと思います。
もっと早く屋根を設置していれば…と、貴重な産業遺産の荒廃を目の当たりにして痛感した次第です。
投稿: hvcc | 2011年1月28日 (金) 17時22分
前任の地が新燃岳を望む地にありましたので電話をしてみました。降灰、空震、地震が頻繁にあり、ゆっくり休むこともできないと話していました。農業、観光、生活に大きな打撃です。
12号機は訪れる度に風化が進んでいるように思います。外れて落ちた部品がキャブの中に置かれていました。このままでは加速度的に風化が進むような気がします。これまでなかったタイガーロープが機関車に巻かれていました。以前より危険度が増したということなのでしょうか。
投稿: Nakachan | 2011年1月28日 (金) 20時58分