4号機関車の体験
すぐ近くの海岸にマッコウクジラが打ち上げられました。しかも2頭同時に。体長はそれぞれ17メートル前後。沖の1頭はまだ痛みは少ないらしいですが、干拓の防波堤近くの1頭は口を大きく開け、腹が割れて内蔵が出てきているとのことでかなり腐敗が進んだ状態のようです。市では海中投棄の方針を固め、沖に曳航した後、重しを付けて海中に沈める予定だそうです。平成14年には隣接する干拓地の防波堤に14頭ものマッコウクジラが生きたまま打ち上げられ、大きなニュースになりました。
消防の出初め式があり、夜には消防団の激励会が行われました。ここでも鯨の話題がちらほら。平成14年のクジラ打ち上げの時には、クジラが死んだ後、堤防からかなり離れた国道まで腐臭がしてきたとのことで、油がたっぷりのったクジラの腐臭はかなりのもののようです。処理に当たった人たちは、その腐臭が衣服に染み付き大変だったという話も聞きました。ニュースでは伝わってこない事実が実際にはあるようです。
写真はクジラとは全く関係のない南薩鉄道4号機関車のキャブ。ご存じの通り、4号機関車は上り列車運転中に米軍機の空襲に遭遇し、被弾しています。その弾痕は被弾後65年経った今でもその痕跡を見ることができます。被弾は1945年3月18日のことでした。米軍機を認め必死に走り、大田トンネルに逃げ込んでいますが、残念なことに尊い犠牲者を出しています。そんな歴史をもった運転室。機関士はどんな思いでレギュレーターを引いていたのでしょうか。また、機関助士はどんな思いで石炭を焚いていたのでしょうか。歴史の生き証人が今静かに平成の世にその姿をとどめています。
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コメント
管理人様、深夜にコメント失礼します。まずは今年最初の『アノ頃の』に間違えて二重投稿してしまい申し訳ありません。文中には書き込まなかったのですが「虚無僧」の話題に何時かは触れられると思っていましたのでBINGOでした。次回の話題も楽しみです。
投稿: 夢幻鉄道 | 2011年1月10日 (月) 00時31分