蟹が地獄
先日、麓川発電所を訪ねた際、蟹が地獄の案内板に誘われて初めて蟹が地獄へ下りてみました。案内板は県道27号線沿いに立っており、川辺方面から来るとすぐに気づきます。
人気のない谷へ降りていくのは少々不安になりますが、興味の方が勝りますので足下に気をつけながら歩を進めていきます。下りてみてその景観のスケールに驚きました。知覧と川辺にはかなりの高低差がありますが、その高低差に刻まれた悠久の歴史。岩盤を深くえぐり、恐ろしくなるような荒々しい景観を作り上げていました。その姿をカメラに納めようとしますが、見た目とファインダーで覗いた画像とのイメージが一致しません。よほどはまって向き合わないとその本来の姿を写し取ることはできないようです。
岩の割れ目は深く、その下を水がごうごうと流れています。地獄の形容が当てられたのがよく分かるような気がします。先へ進むには、そのような割れ目をいくつか越えなければなりません。下の写真の正面奥が麓川、そして左手に厚地川、ちょうどここは二つの川が合流する部分です。
こちらは麓川。発電用に上流で導水路に導かれていますので、普段は水の流れは失われているようです。しかし、なぎ倒された木や水の流れの跡がありますので、大水のときには相当な勢いでここを水が駆け下ることを伺い知ることができます。考えただけでもぞっとします。このような岩盤がむき出しになった風景が奥へとずっと続いていました。
知覧線の鉄橋があったのは厚地川の方。ここからすぐです。このような荒々しい谷を越えた目を覆いたくなるような高さの鉄橋。さぞかし怖かったのではないかと思います。
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