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2012年8月11日 (土)

寅次郎真実一路

お昼からテレビで「男はつらいよ」が放映されました。鹿児島ロケが行われた1984年封切りの“寅次郎真実一路”。マドンナ役は故大原麗子さん。

鹿児島入りする様子を表現した鹿児島空港に着陸する東亜国内航空のA300のシーン。ひとつひとつ時代を感じさせてくれます。

映画では坊津や鰻池温泉などが出てきました。寅さんが乗車する指宿枕崎線の山川以遠をいく気動車は当時よく見られたキハ65がサンドイッチされた3両編成。山岳路線急行列車の冷房化を進めるために生まれた大出力気動車ですが、急行列車が削減された晩年はこのような区間で普通列車として運用されていました。

今はなき枕崎駅旧駅舎も登場し、映画に登場する古い型の自動車とともに懐かしく見ることができました。

エンディングでは伊作駅で列車を待つ寅さんの姿。なかなかやって来ない列車。そんな中、相棒とのやりとりの中で線路が剥がされている事実を笑いながら受け止める寅さん。駅舎の窓にはバスのものでしょうか。特急と書いた札が立てかけられており、裏側には二号用地などの経由地が記されていました。

構内の線路は枕木のみになっていましたが、多くのレールが積まれており、廃線後間もないことが伺えました。その後、南吹上浜方面へ枕木のみになった路盤を歩く2人。勾配標もまだ立っていました。

最後は金峰山を背景に伊作川に架かる鉄橋を渡る2人の姿を遠望した映像で終わりでした。

寅さん映画には乗り物が多く登場します。山田洋次監督が鉄道ファンであることは多くの人が知るところです。当時のロケでも廃線になった鹿児島交通線をどのように映画に取り込むか監督が思案したのではと想像します。

願わくば、鹿児島交通線現役時代に映画ができていたらということも考えます。あの激しく揺れる気動車や廃屋と間違うような駅舎に寅さんがどのような反応をしてだろうかと興味は尽きません。

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南薩鉄道」カテゴリの記事

コメント

「男はつらいよ」、私も大好きな映画です。
その土地の風物が良く描写されており、とりわけ公共交通機関の変遷を感じることができますね。

「寅次郎真実一路」のスチルでは、枕崎で行き倒れとなったキハ102を背景に、渥美清さんと大原麗子さんのツーショットを見たことがあります。
本編には登場しませんので、あくまでもスチル用に撮影されたのか、はたまたカットされたのか…。

冒頭のシーンに登場するのは薩摩湖、ラストが伊作なので、距離にすれば僅かであり、まさに編集の妙というところでしょう。

投稿: hvcc | 2012年8月12日 (日) 22時35分

薩摩湖のシーンをはじめ、それぞれのシーンに当時の風土がよく表れていて、今となってはひとつの文化遺産的な価値が出てきているように思えます。渥美清さんも大原麗子さんも故人となられ、撮影された当時がどんどん遠くのことになっていっているように感じます。

投稿: Nakachan | 2012年8月13日 (月) 05時38分

はじめまして、南薩線が好きな吹上の者です。
「寅次郎真実一路」ロケの時はまだ小学生でしたが、地元が大盛り上がりしていたのを覚えています。
さつまこ駅やいざく駅などの遺品も少々持っているので、とても懐かしいでした。
またおじゃまします。

投稿: wazzee | 2012年8月24日 (金) 07時26分

wazzee様、初めまして。
南薩が舞台の寅さん、ロケは大いに盛り上がったことと思います。南薩にとって当時の様子を記録した貴重な映画です。薩摩湖駅や伊作駅の遺品、貴重なものをお持ちなんですね。本館の「鉄道写真館『南九州の鉄道をたずねて』」には南薩線関係の掲示板も用意しておりますので、どうぞ遊びにいらしてください。

投稿: Nakachan | 2012年8月24日 (金) 21時38分

Nakachan 様
とても楽しませていただきました。
私の持っている遺品は2つの駅のホームに立ってた駅名の看板です。ボロボロですが、思い出の品です。
ありがとうございました。

投稿: wazzee | 2012年8月25日 (土) 14時27分

wazzee様
貴重なものをお持ちなんですね。廃止から30年近くになりましたが、個人で所有されている当時の物品も多いのかもしれませんね。これからもどうぞよろしくお願いします。

投稿: Nakachan | 2012年8月26日 (日) 16時07分

おはようございます。貴重な記述をありがとうございます。男はつらいよの伊作駅で、書いていただいた「駅舎の窓にはバスのものでしょうか。特急と書いた札が立てかけられており、裏側には二号用地などの経由地が記されていました。」の記述、私も気になっていました。鹿児島交通の加世田(野間池)から伊作経由で鹿児島に行くバスは、特急がありましたが(今は準急)、「二号用地経由」だと谷山から鹿児島までどのようなルートだったのか気になっています。鹿児島交通の特急で「二号用地」経由は、指宿からの特急バスが産業道路を通る便もあったと記憶しています。加世田から伊作経由の便で「二号用地」経由は存在しなかったのではと思っています。なぜ、伊作駅にこの看板があったのか、気になります。ご存知のことがあれば教えてください。よろしくお願いいたします。

投稿: sasurai | 2020年1月15日 (水) 06時34分

sasurai 様
コメントありがとうございます。かなり前になりますので、どうも映画の記憶が曖昧です。表裏同時に表示することはないかと思いますので、表と裏の関連があったのかどうか。バスの加世田営業所関連の方とお会いする機会がありますので、尋ねてみます。

投稿: nakachan | 2020年1月15日 (水) 21時10分

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