D511032
湯布院の観光客が闊歩する道路沿いに古い公園があり、その奥にD51が置かれていました。屋根はなく、痛みも進んでいるように見えました。
D511032号機。ドームが簡易型の角形、そしてテンダーが船底形の戦時形。平和を謳歌する人々の往来の奥でひっそりと戦争の影をとどめていました。
正面に回るといかめしい鉄柵が危険?なランボードへの進入を阻止するべく取り付けられていました。まるでおいらん車のよう。キャブも階段は設置されていますが、くさりで進入禁止の措置。
危険を回避する措置は分かるのですが、それがこのような形になってしまう短絡的な処置には閉口します。もう少し文化的な観点から対策を講じられないのでしょうか。ついこの間まで、デッキ開放型の旧型客車に普通に日本人は乗っていたのですから…。
今の日本人は、何かあれば自分のことはさておいて人に責任を求めることが多いような気がします。そのような風潮の中、予防策としてこのようなことが行われるのでしょう。
もっと互いに自分の責任を明確にして、自律した人間にならなければこのような稚拙なことがあちこちで行われることになります。
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コメント
SLブームの後、廃車となったSLを譲り受けて展示するのが各地で流行りました。
由布院のD51も、この類と思われますが、上屋根と柵を設置して、風雨と悪戯対策を講じるべきですね。
投稿: hvcc | 2013年8月18日 (日) 21時56分
時代と共に自治体のお荷物になっているカマも中にはあるのではないかと思います。放っておくとどんどん醜い姿になっていきますので、ますます手に負えなくなるという悪循環でしょうか。このD51についてはどうして視界を遮るように松を植樹したのか疑問です。
投稿: Nakachan | 2013年8月19日 (月) 17時54分