キハ53甲種回送
熊本方面へ行ってきました。地震後、熊本へ行くのは初めてです。九州自動車道の対面通行区間は大型連休前に解消しましたが、高速で走るバスのバウンドするような揺れは、これまでの同自動車道では感じなかったもので、大地を歪める巨大地震のすざましさを体感しました。
熊本城は報道で見たとおりの惨状でした。がっしり組まれた石垣がこのように崩れ落ちるほどの揺れはいかばかりのものだったのでしょう。
土の土手のようになっていますが、櫓の左右は石垣だったところです。完全に崩れ落ちています。櫓も隅っこに残った石垣1本で支えられている状況です。
完全な修復には相当な年数がかかるとのことです。
留守にしている間、営業所止めとしておいた車両が届きました。これまで回送費無料だったのですが、離島になったため回送費が必要となりました。
トラムウェイのキハ53。キハ53は、キハ45系気動車の両運転台・エンジン2基搭載の車両です。製造数は少なく、合計11両の小世帯。鹿児島にはその中の2両が在籍。山野線などの勾配線区で活躍していました。鹿児島に在籍していたのは101と102の100番台。100番台は長編成対応でブレーキ制御継電器などが追加され、外観上の差異はないようです。
あの頃を再現できる製品の登場は有り難く思います。この顔、懐かしいですね。アイドリングの音が聞こえてきそうです。
ロット数が少ないのか、他の大手メーカーと比べると少々割高です。再生産されるKATOのキハ58系5両とこの2両で同じくらいの購入コストとなります。それだけ製品の品質が高ければ納得できるのですが、少々問題ありの製品です。
気になる点として・・
① T車の方は車体に製造時(手作業時?)についたと思われる汚れがボディ全体に付着
② 手すりの取り付けに歪みあり(一部ですが)
③ タイフォン部分に塗装の剥がれあり
④ 床下機器のはめ込みが甘いパーツがあり、外れやすい
⑤ 通風器がきちんとはまっていない
品質管理についてどうなっているのだろうと疑問に思う点が今回の製品では多々ありました。それなりの価格の製品ですので、これでは困ります。一番の疑問点は、通風器です。通風器の裏側真ん中に屋根に差し込む突起があるのですが、これが完全に屋根の穴に入りません。どの通風機もぐらぐら浮いた状態で取り付けられています。逆さにすると外れて落ちてくるものもある始末です。この状態のまま製品として世に出してしまったことは、実物を確認できずに購入せざるを得ない地方の私たちにとって、今後の購入に影響を与えるのは必至です。もちろん削るなどして正常な状態にはユーザーとしてしていくつもりですが、それをユーザーに強いるのはおかしいと思います。タイフォン塗装剥がれのタッチアップもしなければなりません。
車内は簡略化したつくりであることはメーカーのHPで公表済みです。それにしても・・という感じです。他の大手メーカーではうまく処理していますので、そのあたり、どうにかならないのでしょうか。
いろいろな車両を製品化してくれるメーカーですので応援する気持ちはあるのですが、今回の製品には少々がっかりさせられました。
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コメント
100番台は何度か乗った記憶があります。
外見上の違いはスリットタイフォンだった気がします。
カツミのキットを買ったまま作ってないので、今回は購入を見送りました。
投稿: 元肥薩線沿線民 | 2017年6月 3日 (土) 19時15分
キハ20系に比べ、格段に近代化されたような外観と20系同様の塗り分けに初めて見たときには違和感を感じたものです。元肥薩線沿線民さんは、乗車経験も複数回あられるのですね。カツミのキット、製作過程も楽しめていいですね。
投稿: Nakachan | 2017年6月 4日 (日) 09時14分