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2017年11月 9日 (木)

ゆっくりした旅は支持されない?

 昨日、予定通りフェリーで鹿児島までやってきました。鹿児島まで3時間30分。船橋下にあるラウンジに陣取りました。大きな窓から舳先を臨むロケーションである意味絶景が広がります。東シナ海から鹿児島湾へ、大隅海峡、佐多岬、開聞岳、桜島と変化に富む眺望を楽しめます。そんな環境の中、ゆったり本を読む時間を楽しむことができました。
 何往復もある高速船が盛況なのに対し、こちらは閑古鳥。自動車や貨物の運搬が主な任務のようで旅客はさっぱり。自動車航送関係以外の純粋の旅客は10人そこらだったのではと思います。やはり時間がかかるというのは圧倒的に不利な要素となっているようです。時間がかかるということは、旅をゆったり楽しみ、慌ただしい世の中にあって、自分なりの時間を楽しめる格好の機会だとも思えるのですが、どうも一般的な価値はそうではないようです。価値観の多様化と言われますが、このような状況を見ると多様化にもある偏りがあるのでしょうか。新幹線網の広がりは確かに利便性を高めますが、一方でゆったり楽しめた在来線の旅を失う結果となります。しかし、大半の人々は車窓を楽しめる特急列車の旅よりトンネルばかりであっても圧倒的に所要時間が短くなる新幹線を支持しているようです。
 聖路加病院の故日野原先生は、いのちは「時間」のことであるとおっしゃいました。ゆったりした時間、そして高速化で生み出された時間、どちらも同じ時間ですが、お金をかけて生み出される時間にはどうも人間らしいものが希薄になってしまうような気がしてなりません。

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